地雷除去活動について(回答者:アキラ氏)

地雷撤去の場所・広さは?

バッタンバン州・プレアビヘア州・ポーサット州・バンティアミアンチェイ州
オダーミンェンチェイ州・シェムリアップ州など
タイ国境周辺が一番多いです

シェムリアップからの距離は?

近いところで20km 遠いところで100km以上

地雷除去の目的は?

自分の国を助ける手伝いをしたい
人々や動物が地雷で怪我をしたり、亡くなることが一日でも早く終わるように
みんなが安心して暮らせるように

地雷撤去後の土地利用の仕方は?

その村の人たちが畑などに使う

そのことによって、どのくらいの人が助かるか?

アンチパーソナルマイン >>>>>>> 一つ除去することで一人分救えます
パイナップルマイン >>>>>>>>>>> 一つ除去することで5〜6人分の命が救えます
一つでも多くの地雷を撤去することで、その村全体の人々が助かる
(誰がそこを通るかを考えると、村の人口が900人なら900人を助けたと言える)

これにかかる予算は?

近い所で10〜20ドル程、遠い所で30〜50ドル程<一日、一人のスタッフにかかる費用>
ピックアップトラック代・タクシー・食費・宿代・村人に支払うお金など(情報料)

機材購入の費用は?

車($7000)/メタルディテクター1台($3000)
服・帽子・靴・鞄・タオル等($500)
道具:ドライバー、スパナ、ナイフ、スコップ等($200)
合計で1ヶ月3000ドル程必要になってきます。少なくとも今一番必要としているのは、
車とメタルディテクター、NGOのライセンス、この3つです。

 


 地雷についての質問(回答者:金森雄高氏)

キラ氏は地雷の除去作業をしていますが、だいたい年間を通して
 何個くらいの地雷を解体していますか?

これについて、まず少々、日本人全体に、もの申してみたいと思う。
日本人は、この「数」をすぐの尺度、バロメーターにし過ぎだということ。
これは、本当のところを大きく見落とすきっかけになってることがとても多い。
これからの日本人の改善していかねばならないひとつだと思います。
必ずしも、数が多いほどすごく、その反対がすごくないという尺度は危ない。
やれてとうぜんの数もあれば、ひとつでもべらぼうに誉めなければならないことが
世の中には、いっぱいあるということ。
サッカーの点についても、そうでしょう。8対0の時もあれば、1対0の時もある。
でもそれは、相手を考えれば、全然意味がちがう1点になる。
だから、ここでも、数字の同じ軸上に置いて、アキラさんをすごいとか
すごくないとか、そういう価値観にみることのないように気をつけたい。
それをすると、どのひとも、オレがすごい、というような見方のレースみたいになるから。
(女の人はわかりませんが、男はわりとそういう競った考え方をしがちだから)
こういうのは、最近アキラさんは、アキラさんへの妨害が多くて、
あんまり博物館を空けて、地雷を掘りにいけないんです。
近か場にはもうあんまり残ってなくなったのもあって、行くとしたら費用のかさむ
遠方になるし。アキラさんを支援してるところがひとつもない!なかでは、
地雷をみつけていくらって一円にもならないことをやってるから、
補助もないし、すべて自分の持ち出しのお金になるんです。
それでもあえていうなら、英国のつくった地雷除去団体”HALO TRUST”によれば、
そこでは、100人の作業者が1週間探して、1個見つけられないという難しさ。
そこで、アキラさんは、きょう偶然やって来た外国からのジャーナリストが、
地雷を見つける作業をみたいんですがと言うのを、「じゃあ行きましょうか」
と立ち上がって、人に聞き、道を聞きしてバイクを飛ばして2.3時間、
たどり着いた地雷のありそうな村でさがして2時間、2個3個、5個6個とみつけるんです。
スタッフって、アキラさんのほかには素人の助手、わたし金森さんだけですよ。
なんで? てそこがほかの地雷除去団体が ”嫉妬”して妨害したくなるアキラさんの
ちょっとほかと抜けた実力なんです。
そんなだから、月に1.2度いける時もあれば、一週間の長旅が行ける時もある。
数をあえて言うならば、この8.9年で一万個以上です。
アキラさんに妨害がなく、毎日でもいけたら、それはすごいことになりますよということです。
そして、妨害の大きな理由は重要ですし、ぜひ中学生といえども、本当の世界を知る為に知らせて
ほしいですが、今、この国に3つの地雷除去NGOがある。アキラさんの「地雷博物館」は、
4つめのNGOになりたい。だって自分の国の地雷を減らしたいんだもの。
でも、ここで、その3つの団体が良い顔をしない。なぜか、それは、今まで3つで、
世界から来る支援金や車、支援物資などをわけてる。
もし4つにふえたら、自分のところの団体の取り分が ”減る” というわけです。
だからなんとしても、4つめの団体ができるのを阻止したい。
わかりますか?この度量の狭いのが 「世界」です。ばかみたいでしょう。
でも、これが今の世界です。そこをそんなバカをこれからは変えていかなくちゃならないんです、
我々みんなで。

解体中に地雷が爆発してしまうこともあるんですか?

アキラさんはいままでありません。だから、生きています。

現在、アキラ氏のもとで学校に通ってる子供がいますが、実際地雷の被害に遭うと
 学校などに行ったり、社会復帰したりするのは難しいんですか?

今、この国で、大人が一人働いて、月給30ドルから50ドル街の仕事でそれくらいです。
で、学校は、子供ひとり一日500から1000リエルです。
1ドルは4000リエルですから、こどもひとりに一日の給料の1/5くらいが消えるのです。
学校代でです。で、一人が一日に食べる食費は、1000から1500リエルです。
家族4人いたら、それだけで、食費で一日の給料の全額が飛びますね。
だから、学校に行かなくても死にませんが、食べないと生きられないので、学校に行く費用が
出せず、たくさんの子供が学校に行けません。
到底毎日行くなんてできないので、到底カリキュラムを作った授業も出来にくいでしょうね。
そこへ被爆! 病院代、手術、治療、義足、、食べるのが精いっぱいだったのを考えると、
もう答えは難しくないと思います。そして悲しく怖いことです。
義足ひとつに、牛2頭売らなければならないという話しをよく聞きます。
今まであった、家のそういう財産も義足で飛んでゆく。しかも子供なら成長と共にその義足も
大きくしなければならない。
その後の自立も、健常者が働いても30〜50ドル(街で)なので、到底無理でしょう。
それが自分たちがやった戦争のあとしまつです。
蜂の巣をそのまま取って、そのままかじったり普通にしています、原始時代のように。

地雷の被害にあった人達、全員が、ちゃんとした治療を受けれてるんですか?

まず、病院が大きな街にしかありません。ですからこの国では、手足が飛ぶ事故にあってから、
病院に着くまでの平均時間が12時間です。24時間以上も全被害者の20%に及びます。
想像を絶する悶絶するその時間だと思いますが、舗装のないガタボコ道で。
ですから、全被害者の20%が亡くなっています。治療は、公には無料というニュースが
伝わっていますが、これも国はいいニュースは広めたがりますでしょう。
たった一日分を無料にしてもそれは無料にしたかどうかということになれば、
”した” というでしょう。学校に通ってるという数字もそうです。
一日でも行けば、行った数に入れるでしょう。毎日通うという意味でない、
”学校に行ってる率”ですから。
本当に、全被害者の全治療、全義足代を国が支出してたら、すごい金額、有り得ないでしょう。
ほかに栄養失調から生まれるポリオの子や麻痺の子、人もいっぱいいますから。
とても治療は間に合わないですし、どんどん病院から追い出していかないと病院は
すぐパンクするでしょう。
街以外は、診療所も薬もないのが一般的なカンボジアの本当の姿です。

地雷がある地域には、看板が立てられてますが
 看板がたってない場所に地雷が埋まってる可能性はありますか?

あの看板は、その場所を探す時、立てるものです。今ここを探してますよー、というもの。
だから、探す前日まではなかったものです。
ですから、地雷のある可能性のあるとこだらけです。
あの看板を事前に誰かが配って歩いてるわけではありません。そんな労力をさく力は
この国にはないでしょう。

もし、政府と協力して、地雷除去を進められたら、
 どれくらいの期間ですべての地雷が除去できると思いますか?

その3つの地雷除去団体は、半官半民のものですから、国がやってるといってもいいでしょう。
かつては、その3つの団体あわせて数万人という態勢で地雷や不発弾を探してました。
しかし今は3つあわせて2000人強です。
その何万人態勢でやってたら、もう終わってるでしょう。
なぜ、減ったか。だれもそんな仕事をただではやりたくないからです。
ですからみんな、給料をもらってやってます。
アキラさんのようにボランティアでやってる人は、この国に一人もいません。
(そんな無給でもやってるという作業を、やめてしまえ!と同じカンボジア人が妨害
してるんですよ、その協力をして下さいと訴えてる博物館も閉めてしまえと、
猛烈な妨害と命まで狙われている。カンボジア人がカンボジア人に対して...
理解に苦しくともそれが真実、世界です)
その給料を払うお金がないことで、2千人に減っているでしょう。
そしてもうひとつのおおきな理由は、もう大きなお金を生む可能性のある大きな街の除去が
あらかた終わったからです。あとは、お金を生まない貧しい農村、漁村。
それらは、大きなお金を使って精力的にやる意味が無いというわけです。
(お金持ちの畑だったらやると思いますがね)
30年に渡って、自分たちの国の中どうしで殺し合いをした国。
いまでも、ひとの命が死んでもあんまり関係ないんです。人の命の安い国ですから。
それともうひとつは、私金森の私信。ここにいて感じることです。
地雷を減らす気がない、ということ。もう。
地雷団体が給料をもらってやっているのがそのひとつですが、仕事をするほど自分たちの
仕事がなくなっていくのなら、失業してしまうのだから、どうやって、女房子供を食わせて
いく?と考えたら、オレたちの仕事がなくなったら困る、と考えるでしょう。
積極的にやらない理由になります。そしてもうひとつは、世界中にカンボジアには地雷が
たくさんあって大変、と知られているでしょう? 世界中がかわいそうと思ってたくさんの
お金や車(地雷撤去に使う車両)、支援物資を無料でくれるでしょう。
それ、”おいしい” わけです。いつまでも地雷があるおかげで、いくらでも物が
もらい続けられる。対外的には、地雷の捜査は大変でなかなかみつからないことにして。
だれも外国も恐いから、実際にはちゃんと地雷の捜査をしてるところまで見に来ないし!
もし、本気で地雷を減らしてしまったら、そしてなくなったら、もうだれも永久に
カンボジアは”かわいそう” って思って寄付をしてくれなくなる。
国民の命がなくなるより、そのほうがいやなのです。
どうせいても(生きてても)お金にならない地域に地雷が有り続けるだけで
1台1000万円はする新車がぞくぞくともらえる。
もう積極的に地雷を減らす理由がなくなったわけがわかるでしょう?
これが世界です。
では、バカにされてる外国はというと、それもまたちがう。
本当に地雷がなくなっているかどうかより (当国が頑張ってると言うのだし)
開発途上国に年間何万ドルを支出してるという事実のほうが、対外的に良い顔をしてられる
のです。(てっきり一生懸命地雷を探してると思ってたーなわけ、そこを詮索する気はない)
どこの外国もねえ。かわいそう、と思ってくれてるキモチをカンボジアは逆手にとってるし、
外国はそれをさらに逆手にとってる。 それが 世界です。
ですから、そんなひとは、どう説得してももう変わりようがないでしょう。
だから、そんなひとはほっといて、どんどん勝手に地雷を減らしに来ましょう、
そうやって実際に地雷がなくなったら、そんなずるい考えかたも出来なくなるし。
そういうことで、わたしは、地雷を実際に減らしに来てるんですけどね、と。
そういうひとが、一人でも増えたら、いやにみえる世界も自分たちでなんとでも
変えて行けるんではないか、と思うんですけどね。
僕はそういうつもりでここにいるし、ひとにそう呼びかけてるんですけどね。
事実も隠さずにね。

*金森氏回答の質問は大阪の中学生達からの質問です(ピースカフェコーナー参照)

 

 

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