6月29日(土)『これから』

金森さんが、博物館を去り帰国した時に「これから、やっと皆が動く番だ!」と感じました。
でも、結局帰国してからもHPの為に金森さんは文章を書き、伝え、反応なく...。

結局カンボジアにいる時の気苦労を二回も味わせてしまうことになりました。
休息の為の1ヶ月半、本当に休息になったのだろうかと悩んでしまいます。
今日、金森さんは次の仕事へと愛知県へ旅立ちました。もう半年間は"かなもりんの日記"コーナーは更新されないかもしれません。そう、だから何度もそんな事で反省してる場合ではない!と思いました。本当に本当に博物館の事から離れてしまう環境に行ってしまったんだ!と思ったら急に責任感が湧いた感じです。今まで無責任にやっていった訳ではないけれど、確かに甘えていた部分はあります。だから、私のような素人が行動し、成長していく姿をここに残そうと思います。間違った事もするかもしれない、間違った事も言うかもしれない。でも、誰かが見ていればその人のヒントになる事もあるかもしれないし、逆にヒントをもらえるかもしれない。ピースカフェのコーナーでも良かったのですが、どちらでも同じ事です。思いつきで行動するタイプの人間です。独走して危険にならないように皆さんに注意してほしいから、皆さんと一緒に考えてほしいから、このコーナーを始めます。

さて、前置きが長くなりましたが、もうikemiキャラで飛ばしますのでどうぞ宜しく。

☆「地雷の現状について」神浦元彰氏 講演会

今日は、早朝金森さんをお見送り!そして、早速地雷に対して一人立ち!するかの如く、良い機会がありました。軍事評論家の神浦氏に招かれ、神浦氏の講演会へ出席させていただきました。何度か、地雷関係でNPO・NGOの講演会などに参加した事はあるのですが、どれも「支援を支援を!」という言葉の押収で正直、何も身にならずに帰ってくるという感じでした。でも、今日の神浦氏のお話はとてもわかりやすい。さすが、評論家!(失礼)軍事事情をわかっていてこそ考えられる、今後の支援の形がそこにはあったように思います。堅苦しい講演会というより、トークショー的な感じで3時間あっという間で楽しく聞くことができました。カンボジアの地雷の現状やカンボジア人の戦歴から生まれた性格、そこをふまえて地雷を減らす為にどういうNGOが必要か!というテーマに結びついていき、アキ・ラ氏の紹介も半分以上あり、神浦氏もアキ・ラ氏の魅力にはまっちゃった一人だな!?とニヤリとしてしまいました。『平和』を考えるために、軍事事情に詳しくなっておくことは、必要だなぁと痛感。特にカンボジアという国は戦争の歴史の方が長いのだから、そういう環境で成長してきた人の性分を知る意味でも軍事的面から見ると納得がいくし、どのように付き合っていくかというのが見えてくる。
神浦氏の講演会の様子はHPで詳細が出たらお知らせして、皆さんにも講演会を体感するべくそのまま感じてほしいので、自分の言葉には代えないようにします。だから、自分の体感したエピソードからカンボジア人をわかっていってもらえるよう、体験談を書いてみます。

『ハンティングはディズニーランド?!』

私も4月に訪れた時、博物館に寝泊まりし、地雷原にも足を運び、軍人というものに触れ、寝食を共にする事で映画の世界だけだった事を体験したように思いました。ハンティングに同行した時の事、軍服を着て、銃を構えるとさっきまで楽しく会話していた男達の顔が変わる。真っ暗闇の中、元軍人4人の背中に着いて行く。とにかく静かに着いて行く。彼らは暗闇の中、首を左右にふり獲物を探し続ける。本当に暗闇なのに獲物を見つける。2.0の視力を自慢し続けていた私の目でさえ役にたたない。彼らの背中を見つめながら、「はっ」とした。これが、戦争だ。ジャングルの中で生き抜いてきた男達の姿である。すごい訓練期間があったわけでもなく、まさしく実践で訓練されてきた姿だった。ジャングルの中でツルに絡まれながら、石につまづきながら最後部を一生懸命着いて行く。葉っぱの下から「ガサガサ」って音がして、蛇か?と絶叫しそうな声をおさえる顔をしていると葉をめくり蟻の大群よ!という顔をされる。獲物を見つけ、狙っている間は物音たてず座って待つしかない。もうヘトヘトで考える事も脳がやめてしまって眠くなる。ウトウトしていると銃声で目が覚める。しばらくするとマンガみたいに開きになった鹿の足をつかみながら、ハンターは戻ってくる。皆で囲みながら、「鹿の開き」を見てニヤニヤ。どうやったら、戻れるのか?今どこに居るのか?何時に戻れるのか?全くわからない状況で自分の体力と意志の調整もコントロールできないまま、とにかくがんばるしかない。軍人側ではなく、戦火を逃れる一般市民の気持ちってこういうものかなぁ?と考えた。そうなると、スケジュール帳なんてお笑いものだなって思えてくる。数分後の事も想像つかないのに明日の予定なんてわからない。何もあてにしないし、自分の感覚を信じるしかない。もし、余裕があったら人に手を貸そう。そんな感じだ。こんな風な生活しかなかったとしたら、今のカンボジアの一般の人々ののんびりした生活も「ふむふむ」と思える。そして、元軍人達の「鍛え抜かれた戦闘力」も「ふむふむ」と思える。こんな崖降りるのかよ〜って思いながら、なるべく物音たてないようにと進んでいると薄明かりが...。軍人キャンプに到着。「助かった」とまず声が出た。汗でベトベトの体だけど、水の残りが少ないとの事で水あびもできない、でももう関係ない。私は眠りたかった。皆は早速、取れたての鹿を調理し始めた。もう、ビギナーの私は放心状態で軍人の中に座っていた。そこに暗闇の中、私を捜してくれてる人がいた。足を失った元隊長のコッツさん(Photコーナーでブラザー!と紹介してるおじさんだ)が、私を手招きしてる。「ここにハンモックをつけて休んでなさい」と言ってくれている。心の底から「オークンチュラン」だ!あとから考えると1時間もたっていないが熟睡していた。気持ちよく眠っているところにアキ・ラ氏が「起きてください」とやってくる。「何ですか?」と言う私に、「起きてください。ごはんです」と答えるアキ・ラ氏。「もう、ごはんはいらないです。眠りたい」というと、「ごはんです。私、撃った鹿です。食べてください」とアキ・ラ氏は答える。鬼だぁ〜!って思ったけど、従うしかない。本当に食事なんていらない!って思ったけど、ゴソゴソ起きるとテーブルの真ん中の席を空けてくれていた。この中で一番小さい私に誰よりもご飯大盛りで、肉もバンバン食べろ!と勧めてくれる。食べてみると、もう素直に「うまい!」「うまい!」の連続で、さっきまで鬼に起こされた!とブツクサ思っていたことも忘れて、アキ・ラさんに「おいしい、おいしい」と連呼した。ピックアップトラックでの数時間で砂埃をかぶりまくり、そのあと4時間のジャングルで汗もかきまくったまま、衛生も不衛生も言ってられない世界でガツガツ肉を食べる自分。日本人の生活からしたら、まるで考えられない状況だけど、彼らにとってはハンティングは楽しみのひとつで取れたての美味しいお肉はすごい贅沢品なわけで、「今日はディズニーランドへ行って楽しみましょう!」くらいの感覚で、一番の楽しい空間に連れて行ってくれたという訳だ。その後、眠れるのかと思っていたら、すぐさまハンモックを片づけるように言われ、まだ暗闇の中トラックに乗る。移動だ。ジャングルの中とかわらない状況が続く。もう、家へこのまま帰るのかと思っていると、民家の前に車を止めた。アキ・ラさんは「ハンティング行きましょう」とまた言ってる。「スプラッシュマウンテンもう一回乗りましょう!」って言われてるんだな。とは思ったけど、さすがについて行くと言えない。自分の体力と水の残量を考えると逆に迷惑をかけるなとも思ったので、「待ちます」と断ってみた。それでもニヤニヤと「本当?楽しいよ」と誘ってくれるが、「もう無理です」というと後はしつこく誘わずに民家に案内してくれ、ここでハンモックをつけて休んでいてくださいと言ってくれ、その後アキ・ラ氏は休む事なくジャングルへと進んで行った。

釣りが何より大好きという人がいたとする。海が近い出張先で仕事を済ませ、時間が空いたとしたら「ここで釣ってみたい!」と思うだろう。それと同じだ。地雷撤去の地域はどんどん遠くになっているのが現状でそこにはハンティングに絶好の場所が多くある。どちらが先行していくのかは微妙なところだが、無償で地雷を撤去しているアキ・ラ氏には「地雷のついでにハンティング」であろうが、「ハンティングのついでに地雷」であろうが誰も文句は言えないと思う。ハンティングをやめてまで地雷撤去ばかりしてください!とも言えないし。全てが生活の一部なのだから。彼は確かにすぐれた地雷撤去屋です。撤去の現場を見ていると手作業で魔法のように地雷がでてきます。手際よく掘り起こし、手際よく解体していきます。そばで見ていると「簡単なことなのか?」と勘違いしてしまうくらい。彼にとっては地雷撤去もハンティングも同じ事で、戦争の中で自然に体が覚えただけのこと。全て日常なのだと痛感します。自分の才能を使って、世界中から資金を集めて「地雷成金になってやる!」とかいう欲がでてもよさそうだが、それもない。本当に日常的に地雷を撤去しています。学校にも行かずに3カ国語話せるようにもなっているし、この才能を国は見落としている。大きな財産なのに。アキ・ラ氏を始め、カンボジア人は器用だと思うので、ヒントさえ与えてあげれば何でもできるようになると思います。アキ・ラ氏のすぐれた才能を生かし続ける為には、彼の生活環境を変えずに(ちゃんとハンティングにも行けるように)撤去活動を効率良く進めていける環境づくりが必要かなと思いました。

この地雷撤去&ハンティングツアーから博物館に戻った時、子供達が駆け寄って来て、「サバーイ?(楽しかった?)」と聞いてきました。複雑な思いで泣きっ面で「サバ〜イ(楽しかったよ)」と答えた事が忘れられません。子供達も行きたくって仕方ないんだなぁって。そりゃあ、ディズニーランドだもん。(笑)

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